開業しやすく利益が取れやすい診療科とは



開業したからといって、利益が全く出ず採算が取れなければ意味がありません。
医師はボランティアではなく仕事ですから、売り上げや利益、そこから得られる収入というものにも着目しながら独立を目指す必要があります。
もしかしたら、一度転職によって転科し、その後に独立及び開業を目指す人もいるかもしれませんが、いずれにしても利益が取れやすい診療科を慎重に選ぶことが求められるでしょう。

勤務医と比較した場合、開業医の割合が多数を占めるのは、内科や皮膚科、眼科や耳鼻咽喉科などです。
これらは街中でもよく目にするはずですが、つまりは、これらの分野が比較的開業しやすいと捉えることができるのです。
他にも、心療内科や婦人科も開業医の割合が多いため、現在勤務医としてこれらの分野で研鑽を積んでいる医師は、独立してもある程度は経営を続けていけるのかもしれません。

なぜ内科や皮膚科などは開業しやすいのでしょうか。
それは、幅広い患者層が理由の一つとして考えられます。
眼科や耳鼻咽喉科も含め子供から大人までお世話になる分野ですから、幅広い世代にわたって患者の確保がしやすいのです。

また、地域密着型で経営が可能な点も、その理由として挙げられます。
大きな病気や怪我でなければ、身近なところで診療してもらおうと普通は考えるもの。
よほど腕が悪ければ別ですが、内科や眼科、耳鼻咽喉科などは地域密着型経営に適しているため、一度評判を得れば患者を取り込みやすく、経営を安定させることができるのです。

  なぜ外科系は開業に適していないと言われるのか



内科や皮膚科、眼科や耳鼻咽喉科とは対照的に、外科系はあまり開業には適していない診療科であると言われています。

外科は手術を行うケースが多々あるわけですが、通常手術をするとなると、その辺のクリニックにお世話になるという考え方にはあまりなりません。
できるだけ信頼度の高い大きな病院、特に大学病院や公立の病院へと足が向くのが一般的な人々の思考です。

これは美容外科などにも当てはまることでしょう。
執刀する医師の腕が大きく関わってくるため、身近なところで済ますのではなく、信頼・信用できるクリニックや医師を探し出し、そこで手術をしてもらおうと考えるのは当然の心理。

つまり、固定客ならぬ固定患者を確保することが外科系の場合難しく、また、風邪や腹痛、肌荒れや鼻づまりといった日常的に頻繁に起こる症状とは異なり、手術を受けるような状況に陥るケースがそもそも少ないため、利益を出すには相当の経営努力と投資が必要になるのです。

決して成功できないとは言えませんが、これらの事情から、外科系は開業にはあまり向いていないと言えるでしょう。
転科が絡む医師の転職と同様に、開業を志す場合にも、慎重に診療科を選択する必要が出てくるのです。